社長メッセージ

今まで出会うことのできた皆さまへ

弊社が東京で産声を上げて以来、半世紀という流れが経ちました。
この間、ご愛顧いただきましたお取り引き先様をはじめ、金融機関、仕入先、関係官庁の皆さまには厚く御礼申し上げます。また、これからも当社へのご指導ご鞭撻を賜りますれば、幸いに存じます。そして、現社員はもちろん、退職・転職していかれました方々にも、心より感謝申し上げます。「運は授かりもの、縁は築きあげるもの」を胸に刻み、人間と人間の出会いを大切にして心情、感情、愛情を携えて業務に励行する所存であります。

運送業って何?

皆さんが、日頃身近に感じられている運送業の存在。それは、玄関先まで配達に来る宅配業、あるいは、転居に伴い引っ越し屋さんと出会った時でしょうか。当社の業務は企業間取引がほとんどで、実態としても工場間やセンター倉庫間の行き来が多く、個人との接点はまずございません。しかし、間接的には多くの面で、皆さんの日常生活と密接に関連しているのです。メーカーによりますが、弊社は食品の原材料、自動車部品、住宅資材等の運送・保管・製造に一貫して携わっております。地域によっては、百貨店で扱う商品、公立図書館の書籍の搬入搬送なども手がけてございます。
決して目立つ存在ではありませんが、物流業はつねに経済活動、社会生活を支える重要不可欠な業種です。しかし、日本における物流組織の歴史はまだまだ浅く、いまだ発展の途上と言えます。そして、見えにくい職場でもあります。大きな実績を上げても形には残らない。そう、ドライバーや作業員の仕事はサービス業そのものなのです。

サービス業ってホント?

ある老舗の旅館経営者のお話……。
「最高の部屋であっても、係の対応が悪いと評価は低い」
「最低の部屋であっても、係の対応が良いと評価は高い」
サービス業とは相手(お客様)に満足を与えること。
そう、そしてそれは人間次第であるということ。
ですから、会社の指示に従うだけの働き方も、自分の都合優先で働くのも、権利のためだけに働くのも本質的は目的につながならない、要するに「正確に相手(お取引先)が満足する仕事をする」ことこそ、物流業の神髄と考えます。
ドライバーは安全に荷を届ける。作業員は確実に製品を造る。
毎日の各業務の連続が、信頼、実績、生活へとつながっていきます。自分の受けもつ業務だけでは目的は完結しません。

これから出会うであろう人々へ

私たちを取り巻く、世界情勢、自然環境の変化、交錯するイデオロギー、氾濫する情報、などなど。……昨今は少し難しい時代になってしまいました。このようなカオス、不確実性の高まった中で、生きてゆくためにも「正気」は必要です。まずは仕事をしましょう。食べるためにも、自身を強くするためにも。本当のスキルとは資格だけでなく、「経験」を積み、「胆力」を育むことです。どのような会社でも通用するような自分を築くのです。
物流業はすべてがノンフィクションです。バーチャルリアリティや理論だけでは先に進めません。無論、頭脳も必要ですが「汗をかく」のも不可避。人間として生きて行くにおいて大切な行為と思います。物流業の経験者には再スタートとしての選択、未経験者の方には、理解と興味をもって当社を見ていただければ幸いです。

人間はデジタルではなくアナログなのです。
「すべての現場に携わる者に幸いあれ」